その日話すことや反省をノートに書く永田さん

ちなみに僕は『≠ME冨田菜々風とザ・マミィ林田のこけけ!』というKBCラジオの番組も作家として携わらせてもらっているため、ノイミーのラジオ番組は2つ目だ。『けれけれ』は「プロデューサー兼作家」というポジションのため、役割がかなり違う。「こけけ!」もかなり面白い番組なのでみんな聴いてね。

この2つの番組は、これでもかというくらい対照的だ。『こけけ』は冨田さんと林田さんのかけ合いが魅力の番組。一方『けれけれ』は、永田さんの1人しゃべりが30分間続くという、なかなかストイックな番組。

ノイミーメンバーは12人ともみんないい人たちなので、理想は12番組やりたいところではある、理想は。

『≠ME永田詩央里のけれけれ』は、番組名が示すとおり永田さんのソロラジオだ。想像のとおり「一人しゃべり」はかなり難しい。生きていて「一人しゃべり」をする瞬間なんて、よほど機嫌のいいときのお風呂くらいしかない、よほどね。それくらい異常な行動なのだ。永田さんはそんな異常行動に挑戦してるんだからすごい。大学で勉強をしながらグループの活動もやりつつ、ソロラジオをする。

さらに、毎回必ずトークのネタを持ってきてくれるので、もしかしたら「ラジオのためにお出かけ」とかをしているかもしれない。それにちゃんと見たことはないが、永田さんはその日話すことや、その回の反省などをノートに書いているようだ。

永田さんは人間としての器がすごい

7月から番組が始まり現時点で#3まで放送したのだが、永田さんはもう既に秋田を好きになってくれたようで「秋田に行きたい」としきりに話している。だけど「初の公開収録で初上陸」が1番いいなと思っているので、秋田へ行くのをグッと我慢してもらっている。

嬉しいのは、番組で永田さんが秋田の話題を扱うと、ファンが実際に秋田に行ったり、東京にある秋田物産館に行ってくれるのだ。秋田のPRにかなり成功している。この取り組みは県知事さんとかに見つかってほしい。

永田さんは1人しゃべりの適性もすごく、言葉ひとつひとつを丁寧に選んでしゃべっている。話の流れ上「これを言っとけばスムーズ」という言葉も、自分が言いたくないな、とか、嘘になるなと思えば、咄嗟に別の言葉を探しているようだ。そんなことなかなかできない。

そんな永田さんへの信頼から「飼っていたペットが死んでしまった」というメールを読んでもらった。このメールは普通のアイドルラジオだったら選んでいないと思うし、永田さんがうまく答えられなかったらカットしようと思っていた。永田さんは、

「思い続けることが大切だと思います」

という言葉を送っていた。僕はこのとき、ラジオパーソナリティとしての資質うんぬんではなく、人間としての器がすごいなと思った。僕の器が茶碗だとしたら、ラーメンどんぶりくらい、いやもっとか。中田翔の弁当箱くらいデカい、気になる人は調べてみてほしい。

『けれけれ』の目標は秋田での公開収録、いつか実現したい。「秋田のしおり」というコーナーで、毎回秋田情報を学んでいっているので、永田さんが秋田に初上陸した暁には、金萬を28個食べたり、巨大なまはげ像を観に行ったり、秋田に浸ってもらいたい。夢は広がるばかり。

『≠ME永田詩央里のけれけれ』は、毎週金曜23時30分からABSラジオにて絶賛放送中です。radikoなら全国から聴けます。ぜひ聴いてみてほしい。秋田の人はアナログラジオで聴いてみてください!!

次回の『TP社長日記』は、2025年8月14日(木)更新予定です。お楽しみに!!


プロフィール
高橋 雄作(たかはし・ゆうさく)
株式会社TPコーポレーション東京X代表取締役。高橋プロデューサー略して「TP」と呼ばれている。東京都出身。1987年9月27日生。早稲田大学政治経済学部卒。テレビ朝日に新卒で入社し「Qさま!!」「お願いランキング!」「もういっちょシリーズ(金属バット・蛙亭・ランジャタイほか)」などを担当、PやDを務める。2022年8月に独立し会社設立。「金属バット無問題(YouTube)」「板橋ハウスのラジオディア(stand.fm)」など様々なコンテンツを手掛ける他、お笑いラジオアプリ「GERA」チーフP、ライブ配信サービス「SHOWROOM」コンテンツDも務める。また「新横浜ラーメン博物館」にあるラーメン店「浅草来々軒」のオーナーも務めている。お笑いと北海道日本ハムファイターズとフライドポテトと柿の種が大好き。Twitter:@takahashigohan、オフィシャルサイト:株式会社TPコーポレーション東京X