クリエイターとして大切なことはマイコンから学んだ
そんな本の影響を受けつつ、僕も小学校を卒業して中学生になります。実際に「ゲーム作ることをやってみたい!!」って思うのはいいんですけど、具体的に何をどうしたらいいのかなんて、わからないんですよね。
でも、「間違いなくパソコンはいる」ってのは、まあわかりますよね。とは言え、パソコンなんか当時は超高級品。ガキのオモチャとしては高すぎる。もちろん、買ったところで、使いこなせるかなんていうのはわからない。パソコンがないと始まらないけど、それが仮にあったとして、何をどうやったらゲームが作れるのか、なんて、わからん。プログラム言語だって覚えないといけないけど、プログラムってどういう概念かすら当時は理解していない。ネットで調べることすらできない時代だもんな。
親父にも当時から「パソコン欲しい」って言い続けてましたけど、まあ親としても、なかなか複雑な心境だったとは思いますよ。下手したらすぐ飽きてホコリかぶって部屋の片隅に置き去りにされていたかもしれません。
でも、この辺は運が良かったのかもしれません。
うちにはパソコンはありませんでしたけど、パソコン(まあ、当時はマイコンだな)を持ってる友人がいて、その友人宅に遊びに行って、触らせてもらったりしてたんですよ。『MSX2+』だったわ。懐かしいわ。マイコンだわ。
今は絶滅してしまいましたが、当時は、「ゲームプログラムの投稿雑誌」みたいなものがあってね。アマチュアプログラマーの皆さんが雑誌社に自分が作ったゲームプログラムを投稿して、面白い内容だったら採用される……みたいな企画が、あったんですよ。
その友人は(どうやらお父さんが早くから情報系のお仕事をされていたらしいこともあり)そういう本とかも、家にあったんですよね。『MSX・FAN』[徳間書店インターメディア刊]っていうんですけどね。ああ懐かしい。
しかも、投稿作品は「プログラムリスト」がちゃんと付いてくるんです(「プログラムリストが付いてくる」というよりは、当時はどのマイコンにもBASICっていう基本的なプログラムができる言語は備わっていて、そのリストそのものがないと動作させることはできなかったので、必要なものだったんですが)。
プログラムリストがある、ということは、どういう仕組みでこのゲームが動作しているのか、っていうのを学ぶのに、最適なんですよね。
おっと、思い出話にひたっていたら、あっという間に決められた原稿量になってしまいました。続きはまた次回ということで乞うご期待。