黒子役としてチームの根幹を支える
すがや:渋谷選手のプレースタイルについても聞かせてください。プレーを自己分析するとどんなプレーヤーですか?
渋谷:ひと言でいうなら『黒子役』になるでしょうか。自分に言い聞かせていることでもあります。ドリブルを仕掛けて点を取ったり、スーパーゴールを決めるタイプではないのは自覚しているので。とにかく中盤のデュエルで負けないこと、セカンドボールを拾って攻撃につなげることは意識していますし、強みだと思っています。理想とするプレーヤーは佐野海舟選手(現FSVマインツ05)です。
すがや:たしかにプレースタイルが似ていますね! 今年の流経大サッカー部はどんな特徴があるチームですか?
渋谷:個々に良い選手が揃っていると思います。パワーで押し込むというよりは、ボールと人を動かして、相手の戦い方を見ながら自分たちが持っている戦術を出せるチームです。
すがや:キャプテンの仕事について、もう少し聞かせてください。意地悪な質問なんですけど、250名もいたら関わりが少ない選手も出てしまうと思うんです。そのあたりはどういったケアをしているんでしょうか?
渋谷:4年生は1ヶ月に1回、ミーティングを行っているんです。そのときに各カテゴリーのキャプテンとも話す機会を設けていて、チーム状況などを共有します。そういった形で間接的にですが、情報を収集しています。
例えば、ほかのカテゴリーが試合の日、時間が空いていたらトップチームで応援に行って少しでも交流を持てるようにはしています。カテゴリーに関係なく、サポートはするべきだと思っているので。
すがや:素晴らしい取り組みですね! 僕が好きで取材させてもらった選手に聞いている質問があるんですけど、対戦して衝撃を受けた選手って誰でしょうか?
渋谷:僕が1年生の頃の4年生で東京国際大学にいた師岡柊生選手(現鹿島アントラーズ)ですね。FC多摩の先輩でもあるんですけど、対戦したときにあまりにもすごすぎて“どうやって止めればいいんだろう? 止める方法あるの?”って思いました(苦笑)。
すがや:やっぱりプロになる選手はすごいんですね! 師岡選手、今シーズン大怪我を負ってしまいましたが、またピッチの上で素晴らしいプレーを見せてほしいですね。
Jリーグの顔と呼ばれる選手になりたい
すがや:このコラムは、大学サッカーの魅力を少しでも知ってもらいたい、という思いから始めたんですが、知名度と実力があまりにも釣り合っていないように感じます。高校も流経大柏という強豪校にいた渋谷選手からは大学サッカーの現状がどう見えていますか?
渋谷:本当にそれは感じています……。高校は『全国高等学校サッカー選手権大会』という冬の風物詩とも言える大会があって、もう世に浸透しているので盛り上がりますよね。
ただ、その大会に出ていた全国レベルの選手がゴロゴロいて、さらに成長しているのが大学サッカーなんです。なので、レベルの高さはすごいですし、試合を見に来てもらえたら迫力を感じてもらえると思います。ただ、知名度を上げるためにはやっぱり僕たち選手が大学はもちろん、その先のJリーグ、世界で結果を残さなくてはいけないと感じています。
すがや:大学の知名度アップの力になっている三笘薫選手(現ブライトン)のような存在がもっと出てくると、さらに知られるきっかけになりますもんね。最後に渋谷選手の今後の目標を教えてください!
プロサッカー選手になるのが夢なので、まずはその舞台に立てるよう努力していきたいです(※12/2に松本山雅FCへの加入内定が発表)。いずれは海外でも活躍できる選手になりたいですが、まずは国内で活躍しないといけないと思っています。大きな目標としては、近いうちにJリーグの顔になることです。
すがや:大きな舞台で渋谷選手の活躍が見られることを楽しみにしています!
〇流通経済大学体育局サッカー部【公式】



カカロニ・すがや