東京に比べ財源が乏しい各知事の頑張り
福岡県の小川洋(おがわひろし)知事は「安倍首相が4月7日に緊急事態宣言を正式に打ち出した後、それを受けた小川知事の会見は、対象となった7都府県で最も遅かった」として「どうも上手く動けていない印象があります」と『文春オンライン』の記事で批判されています。
ですが、記者会見が遅かったといっても、1時間程度の話で、発言内容を吟味するのに少し事務的に手間取っただけ。経済対策の内容も、一部の休業業種に集中して金額を目立たせる内容ではなく、その周辺で影響を受ける業種や、そこで働く学生などにも配慮して十分に特色が感じられます。
また医療対策は、これも耳目を集めやすい一般大衆向けではなく、医療機関の体制整備に力を傾注した実質的なものです。
「首都圏の知事は小池知事以外は全員『×』ですね」「全員が後手を踏んでいるように見えます」と同じく『文春オンライン』の記事にあります。
パフォーマンス重視はマスコミ出身の黒岩祐治(くろいわゆうじ)神奈川県知事や、芸能界出身の森田健作(もりたけんさく)千葉県知事も小池百合子都知事もよく似たものですが、小池都知事ほどバラマキはできないというだけの話。
埼玉の大野元裕(おおのもとひろ)知事は、首都圏としての足並みを重視したことが独自性のなさと批判されているように思います。
北陸各県では、大都市から帰省した学生や出張者の持ち込みが起点になって、人口の割には感染者などが多いのですが、知事さんたちの失政という根拠はありません。新潟県ではドライブスルー検査をいち早く実施しましたが、これは、新型インフルエンザ流行時に泉田裕彦(いずみだひろひこ)元知事がとりいれたものでした。