川魚の甘露煮には信州の地酒を

▲滋味豊かな味わい

にじますの甘露煮も頼んじゃいましょう。

喉がほどよく潤ったら、日本酒を頼んじゃいます。わたし、日本酒を飲まないと、その土地に来たって気がしないんです。水と米。日本酒はその土地の顔だと思うんですね。違うかな。でもさ、その土地の顔役に挨拶しないで帰るわけにはいかないでしょう。あはは。長野といえば酒どころですから。さてなにを飲もうか。私は少し悩んだあとで声を張ってこう言った。

「一番いい酒もってきて!」

▲信州の地酒約30種がずらり

もちろん横に担当編集がいるのを確認したうえでの暴挙です。余談ですが、担当のオジマというのが酒好きのいい男でね。飲ませると、彼も嫌いなくちじゃないから、どんどん杯を重ねてね。ついでにどんどん財布が緩くなるんだから、なんていい男なんだろう。いよ、社長! 飲め飲め。

▲あふれんばかりに注がれた地元の銘酒「七笑」

いやあ楽しいなあ。気がつけば奥にいた常連さんも日本酒を飲んでいる。酒を愛する人はみんな幸せそうだ。人間の性は善か悪かって話があるけど、そんな議論する暇があるならとにかく酒を飲めと言いたい。だって酒好きに悪いやつはいない。酒を飲むとタチが悪くなる奴がいるけど、そいつとは飲まなきゃいいんだ。酒は悪くない。酒癖が悪いやつも根はいいやつ。おそらくそいつと酒の相性が悪いんだね。

さて、そろそろ列車の時間だ。新幹線に乗って私は長野を去るけど、帰りの電車でもまだまだ飲むんだろう。酒好きのみなさんさようなら。距離は離れても心の中で一緒に乾杯しましょう。これが本当のリモート飲み会。いやあ楽しかったな。

また来ますね。さて次はどの店へいこう。ふらりふらりと次の街へ。

〈店舗情報〉
■立ち呑ちとせ
住所:長野県長野市南千歳町1-22-10 イチカワビル2F
電話:026-225-0307
営業時間:24時間営業
※新型コロナウイルス感染拡大により、営業時間・定休日が記載と異なる場合がございます。ご来店前にご確認ください。