チャラい孔雀に同性愛ゴリラ…。さまざまな愛のカタチは動物界にもある

オスとメス。どちらと交尾するかで体位を変えるゴリラ

優しくおっとりとして見えるキリン。実は、オス同士の恋が70パーセントを超えるというデータがあるのです。たしかに、あの長いまつ毛のパッチリ目はオネエに見えなくもないような……。それは関係ないか。

キリンのオスは、メスをめぐって長い首をぶつけあう激しいケンカをします。しかし、その戦いに決着がつかないと、なんと今度は戦っていたオス同士でキスをはじめ、優しく相手の首を舐めたりして慰めあいます。ついには交尾体勢になることも。

メスを取り合っていたはずが、戦っていた者同士が互いを認め合い、愛を育むなんて不思議ですよね。

▲キリン同士の戦いは迫力があります　写真：PIXTA

野生下での観察によると、マウンテンゴリラにも同性愛はあるという結果が出ています。マウンテンゴリラの異性との交尾は、基本的に後背位で行われることが多いのですが、マッチョなオス同士の同性愛行為のときは、後背位だけではなく対面位(正常位)で行われることもあるそう。

そのうえ、行為の時間もメスとの交尾よりも長いみたいです。休息時に行うことなどから挨拶行動や緊張の緩和のためではなく、繁殖を伴わない、純粋な性行動を楽しむためにしているようです。

このように、野生では昆虫からゴリラまで同性愛は普通のこと。それぞれの種は、この同性との性行動によって、無駄な争いを減らしたり、社会的緊張を緩和したり、仲間のつながりを強化したりします。

また、若い個体は求愛行動を学んだり、性的欲求を我慢できずにだったり、ときには快楽を得るために同性愛行動をします。本当にいろいろな事情があるんだなぁと思います。

いかがでしたか？　生き物たちは、それぞれいろいろな方法で子孫を残すために行動をしています。そんなことも知ると、さらに動物の生態など興味深くなるのではないでしょうか。

「Dr.北澤のどうぶつ事件簿」ですが、今回で最終回となります。今まで読んでくださった皆さん、本当にありがとうございました。また機会がありましたら、お会いしましょう！

「スーパー獣医 Dr.北澤のどうぶつ事件簿」は、今回で最終回です。ご愛読いただきまして、誠にありがとうございました！

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