スタジアム全体から降り注ぐ「ウィーアーレッズ!!」
そして迎えた第2戦。ホーム・埼玉スタジアム2002。
4年前に対戦したときほど強くない、というのがアル・ヒラルに対する率直な感想でしたが、それでも純粋に実力で言えば6:4でレッズより向こうが上でしょう。
しかし、それでも負ける気がしないのは埼スタでの一発勝負だからでしょうか。5万3000人を越えるサポーターの声が、手拍子が、スタジアムを飲み込んでいきます。
僕も子どもを実家に預けて、妻と2人でスタジアムに観戦に行きました。今季はアウェーユニフォームを購入した僕たちですが、打ち合わせすることもなく赤いユニフォームを着て、今季のユニフォームはバッグに。ミルクボーイさん的に言えば、スタジアムはなんぼ赤くてもいいですからね。
試合前・ハーフタイムで2つも用意されていたカッコ良すぎるビジュアルサポート(Twitterでコレオって書いたら指摘がたくさんありました。優勝を勝ち取った夜くらいやめてよ笑)『歌え浦和を愛するなら』のチャントで縦揺れするスタジアム。
キックオフと同時にスタジアム全体から降り注ぐ「ウィーアーレッズ!!」コール。こんな雰囲気を作れるチームは、日本で浦和レッズだけと胸を張って言えます。
相手の狙いは、左サイドバックの明本考浩選手のところ。酒井選手もショルツ選手も欧州チャンピオンズリーグレベル。マリウス選手もアジアでは抜けている存在となると、まぁ消去法でそうなるよね、という感じ。明本選手もそれは折り込み済だったのでしょう。
4年前、カリージョに左サイドを蹂躙された関根選手とのコンビで、しっかりと跳ね返していきます。明本選手は熱くなってるように見えて、頭は冷静にプレーしているクレバーなところが大好きです。
一方で、審判へのアピールなど過剰に神経質になっているアル・ヒラルの選手たち。うまいのはアル・ヒラルだけど、心にゆとりがないのもアル・ヒラルという感じ。
浦和レッズのビッグチャンスは、酒井選手から興梠選手へのクロス。イブラヒモビッチのようなアクロバティックな体勢からのシュートはバー直撃。あれに足が伸びるってベテランの動きじゃないのよ。
ピッチ上で浦和が優位に立てている二箇所でチャンスを作ります。しかし、相手にも別格のプレーを見せる選手が。
僕「しかし、あのボランチうまいな。初戦はいなかったよね、あの19番」
妻「いや、カリージョじゃん」
僕「!!?」
年齢とともにポジションを下げて、それでもうまいライアン・ギグス(マンチェスター・ユナイテッドで活躍)タイプの選手かい!! カリージョ! 敵ながら好きな選手だぜ!!(余談ですが、僕はロシアW杯でペルー対フランスを生で見て、その夜、ペルー人7人と8人部屋で相部屋したこともあるのでペルーびいきである)
そんななか、とにかく耐える前半。技術が武器の小泉佳穂選手が守備に奔走します。小泉選手は、ああ見えてディフェンスの立ち位置やプレスの掛け方が抜群にうまい。なんというか前橋育英高校出身って感じ。
テクニックが売りのドリブラー・大久保智明選手も、自陣深くから敵陣ゴール前までボールに触れずとも走り回る。
向かい風でなかなかラインを上げられないなかで、それぞれの選手が仕事をこなして、後半へ。そして2000文字前後で、と言われているこのコラムも、ここにきて3400文字へ。