審判は両チームの選手から怒られるツラい立場・・・
さて、明治大学の問題ですが、仮に部内のルールがうちの大学と一緒だとすれば、1年生部員のうち大会規定に該当する人数以上が審判講習を受けに行くことになります。
審判は基本的にジャッジが正しくても正しくなくても選手から怒られるので、やりたがる部員はあんまりいません。
味方がオフサイド取られたときに、最後尾から「ないでしょー!」とか言ってくるCB。そこから何がわかんねん! と言いたくなりますが、グッと耐えられる能力が求められます。
余談ですが、僕は空前絶後の補欠だったので、審判をやり込みすぎてサッカー能力値グラフの『審判』の項目が飛び抜けてしまったために、埼玉県選抜vs北関東選抜の試合の主審を担当するまでになりました。
そんな僕も、一回だけあまりにも怒られすぎてメンタルがおかしくなり
『笛を吹いたのに、吹いていないことにする』
というサッカー史に残る大誤審をしたことがあります。(みんなはやっちゃダメだよ)
話を戻します。僕たちのところはジャンケンで負けて審判担当になった部員が、基本的には審判資格を取りに行くことが多かったです。でも、その部員がチームで成り上がって公式戦に出場したり、怪我をしてしまい審判をできなくなる場合があります。
そんなイレギュラーなことも起きるので、少し余裕を持って多めの部員に資格を取らせるのですが、主審も担当できる3級審判資格は、4級審判資格を取ってからじゃないと取れなかったのです。(当時は、です。また、各都道府県協会によって条件も異なるそう)
ということで、僕たちの場合は前年に4級審判資格を取った新2年生が、3級資格を取りに行きます。審判講習会がどのペースで行われているのかは知りませんが、大学側で資格をとりにいかせるのは年に1回だったので、もしかしたら年1~2回くらいしかないのかもしれません。
なので、審判資格を取っていた部員が途中退部などしてしまうと、とてもややこしいことになります。
明治大学はそういったトラブルがあったりとか、学連とのあいだで伝達ミスがあったのかもしれません。あくまで推測ですが。この状況をカバーするには、いち早く部員に資格を取らせる必要があるのですが、もうひとつ手があると思うのです。
明治大学の学生で審判資格を持っている子を探すのです。審判がいなければ帰宅部から採ればいいじゃない。マリー・アントワネットもびっくりの逆転の発想ですね。
選手登録の追加は、わりとすぐできたはずだから、講習会を待つより、その子を部員として追加登録するほうが早いと思うんですよね。
あれだけ大きい大学なら社会人サッカーをやったり、子どもたちのコーチをやったりしながら資格を取っている子とか絶対いるはず。
埼玉県リーグのパンフレットに広告を出してくれる企業を探すよりは絶対見つかるはず!!
明治大学サッカー部は名門中の名門です。普通のサッカー経験者では入部することすら到底無理。レギュラー全員プロになるようなチームです。そんなチームの紫紺のウェアに身を纏えることは、サッカー好きにとっては光栄このうえないことです。
もちろん、拘束時間は審判をやる日だけ。
将来の代表選手(になるであろう人たち)にも感謝されて、友達になれる。
必然的にサッカー部に登録されるわけだから、体育会の仲間入り。就活にも有利かも……?
僕だったら絶対やりますね。
ただひとつ。大学リーグは選手にとって晴れ舞台であると同時に、プロサッカーチームや実業団に入るための就活の場でもあります。だから、試合を裁く審判は責任を伴います。あと、基本どっちに笛を吹いても怒られます。
特に高体連出身のセンターバックは、めっちゃユニフォームを掴んでるのに
「これは掴んでるに入らないよ!!」
とかめちゃくちゃなこと言ってきがちです。
自分の判断に迷わず、決して笛を吹いたけど吹いてないことにはしないように!!
責任を伴ったり、両チームの選手たちから怒られたりと大変なことは多いですが、サッカーを好きであれば、やりがいのある特別な仕事だと思います。