プロビンチャ(地方クラブ)特有の温かさを感じる
試合は互いに気持ちがこもった一戦に。
大宮は、J1どころか海外移籍だってできるだろ! というキレとテクニックを持つ柴山昌也選手がギュンギュンのプレーをみせます。開始早々のポスト直撃フリーキックなど、別格ぶりを発揮すると、現役高校生のCB・市原吏音選手が後ろから運ぶ技術と安定した守備で違いを見せつけます。
こんなん、もし降格しようもんならすぐJ1に引き抜かれるだろ。
「やべぇー!!」と熱狂する僕。
「栃木を応援しろ!!」と、言わんばかりに睨んでくる悠太と川音さん。
気温37度で連れてったラーメン屋が休みでも怒ってなかったのに……。
とはいえ、ボランチの高柳侑弥選手や、悠太が小学校から高校までボッコボコにやられてきた、同い年で栃木県出身の富山貴光選手(悠太情報だと「あいつも県民の歌を歌える」らしい。心底どうでもいいな)など、なぜこの順位にいるのか意味がわからない大宮のメンバー。
一方の栃木SCは、一体感や統率の取れた守備で上回ることでセカンドボールを拾い続け試合を支配していきます。個々は大宮ですが、チームとしては栃木という感じ。(これは大宮サポも悩ましいだろな)
そのなかでもFWの根本凌選手は出色の出来。収まる、運べるなど個で違いを作っていました。
根本選手は上田西高校出身なので、僕も昔から注目してる選手です(すがやと上田西の因縁は第1回のコラム参照)。
しかし、なかなか決定打が打てない栃木。ゴール裏からはチャントの切れ目にサポーター一人ひとりのメッセージがピッチまで聞こえます。
物心つく前から浦和サポの僕には、こういうのがとても新鮮で、いいなと思うのです。
「栃木がんばれー!」
なんていう身内の応援のような声がピッチまで聞こえるのは、いわゆるプロビンチャ(地方クラブ)特有の温かさと応援スタイルが感じられました。
勝負どころでサポーター全体が最も声を張り上げた「ラーララ ラーララ ラーララ 荒れ狂え栃木 ラーララ ラーララ ラーララ 叩き込め」というチャントは、そのときのサポの気持ちそのものという歌詞で、とてもカッコよかったです。
試合は0-0の引き分けでしたが、試合後には挨拶に来た選手が、一度戻ろうとする足を止めて、歌い続けるサポーターの姿を目に焼きつけている姿が印象的でした。
〇【大宮アルディージャ×栃木SC|ハイライト】2023明治安田生命J2リーグ第26節 | 2023シーズン|Jリーグ
サッカーあるところに、熱狂あり。川音さんのおかげで、まだビッグクラブではないかもしれませんが、とても魅力的なクラブを見ることができました。
ラジオの縁がありまして、栃木県民に挟まれて栃木SCの試合を初観戦してきました!!
— カカロニ すがや (@sugayazinho) July 16, 2023
めちゃくちゃ楽しかった!!選手の皆さん、サポーターの皆さん、暑い中本当にお疲れ様でした!!
またお邪魔します!! https://t.co/qvQbEbomM2
そして、試合後、川音さんから
「次はカンセキスタジアムに行きましょうね!」
とお誘いいただきました。
僕は最寄駅からカンセキスタジアム(栃木SCのホームスタジアム)までの行き方を検索しました。
最速で片道4時間40分……。
うん。ギリ、行けるな。