職員の人数が増えて働きやすくなっている
試合が始まった後も気が抜けません。制作スタッフや放送局の方と一緒に、モニターで中継映像と音声のチェックをします。映っているもの、聞こえてくる音に異常がないか、何か気になったことがあれば、ささいなことでもメモをしておきます。
ですから、もちろん試合中にどんなことがあったかは見ているのですが、野球の試合を楽しむという観戦ではありません。
試合終了後の反省会では、メモをしておいた中継映像をチェックして気づいたことを確認し、次回に生かせるようにします。
その後は、ニュース用映像の送信があります。これは、放送では使われなかったけれど、ニュースの素材として使えるかもしれないという映像を20~30分くらいにまとめてもらったもの。それを送る作業が終わると、ようやく1日の仕事は終わりです。
西武球場前駅を出る終電が23時30分。遅くともそれに乗って帰りますが、延長戦に突入するなど試合が長引いたときは、電車を諦めてタクシーでることになります。
このように挙げていくと、何から何までやっているように思われたかもしれません。でも、映像を販売するからには、制作にもしっかり携わっていないと気が気でないというのがあります。これは私の性分かもしれませんが……。
この仕事を始めて2年。ようやく慣れて、仕事は面白いです。はじめのうちは仕事を回すことで精一杯で、まったく余裕がありませんでしたが、今は「もっと視聴者に野球の魅力、ライオンズの魅力、メットライフドームの魅力が伝わる中継ができないかな……」と模索しています。
技術的な部分はわからないことも多いのですが、たまには関連する産業の見本市などにも出かけたりして、中継映像に新風を吹き込めないかといろいろと情報を仕込んだり、考えたりもしています。
ここまで読んでいただいて、もしかするとものすごい激務のように感じたかもしれませんが、決してそんなことはないと思います。
現在、チームは3人。1人はプロパティ(肖像権関係)が中心で、中継映像のほうは私を含めて3人。契約に関する業務は私がメインであり、もう1人の担当は二軍にも目を光らせます。
シーズンが始まれば試合日程が決まっているので、もう1人の担当とシフトを組み、調整しながら交代で休みをとっています。
「働き方改革」についての意識は当社内にもあり、規定に従った勤務時間になっています。休む時と働く時のオンオフはしっかりできています。
さて、次回は球団職員にはほかにどんな職種があるのか。ライオンズの場合について、紹介していきます。