憧れのミッチーの前でネタ披露

そんなミッチーに衝撃を受けた15年後にまさかの共演する機会が訪れた。

とある特番でミッチーの前でネタをする事になったのだ。

ミッチーはカメラ外でもミッチーだった。

スタジオに入ってきた瞬間、ミッチーから醸し出されるオーラで無機質な空間がお花畑になったのかと錯覚させた。

すれ違うスタッフさんにも

「はーい♡」

とプリンススマイルで挨拶をする。

なんてエンターテイナーだ。
これこそがオレの憧れた人だぜ。

しかしその収録では、ミッチーにファンと言うことを伝えられずに共演は終わってしまった。

オレはそうゆう奴だよ。
なんだか照れてファンですと本人に言えないシャイボーイだ。まあそんな自分も好きなのだけど。

そこから時が立ち共演から2年後。

ミッチーのファンというのを様々なメディアで言っていると、なんとミッチーのコンサートに行ける機会が訪れたのだ。

初めて生で見るライブのミッチーはもう凄かった。

眩い光の中からミッチーが出てくる。
キレのある踊りと圧倒的ナルシズム。

「ごめんね こんなにカッコよくて」

ミッチーが自らのカッコよさを語ると、観客から黄色い歓声が飛び交う。

ミッチー「みんなは、エンジェルですか?」

お客さん「エンジェルでーす!」

お客さんとのコールアンドレスポンスも完璧なエンターテインメントに昇華されている。

オレが見たかったキラキラの全てがそこにあった。

オレの中の夢の国はここだ。ミッキーではなくミッチーだ。

大満足で帰ろうすると、スタッフさんから良かったら楽屋に挨拶にどうぞと言われたのだ。

まさか直接喋れるとは思ってなかったので、不意のミッチーチャンスに乙女の顔でミッチーのところに行くと、

「おー!久しぶりだね! というかライブに来てくれるほどファンって知らなかったよ」

なんと前回の共演を覚えていてくれたのだ。

「あーいやいや、いえいえあのー、ありがとうございます」

緊張してモゴモゴとしか返せなかった。
まあオレのこうゆうところも可愛いよね。

そこから写真まで撮っていただき、去り際に

「なんかすがちゃんと僕って似てる芸風のとこあるよね! 頑張って!」

……おいおい。嘘だろ。ミッチーに似てる芸風と言われただと!?

あまりにも嬉しすぎて、

「スススススス」

としか返せなかった。

そこから毎年ツアーが始まるとお邪魔するようになった。

ちなみにミッチーは普段、人のSNSにはあまり出ないようなのだけど、わざわざ僕のためにライブ終わりにシャワーを浴びて髪をセットして着替えて写真を撮ってSNSに載せて良いよと言ってくれる。

カッコ良すぎるぜミッチー。
ミッチー。

無駄にもう一回呼ばせてもらいました。

ミッチーとお会いして、より強くミッチーに憧れてよりミッチーに近づこうと思った結果、毎年自分の誕生日にコンサートをやり始めた。

自分で作詞して曲を作ってもらい、90分オリジナルソングを歌うライブだ。

今年2回目のコンサートを見に来た後輩芸人に感想を聞いてみると、「ほぼ全曲音程が外れていて逆に凄いと思いました」と言われた。

やれやれ。

ミッチーへの道のりはまだまだ遠い。

次回、反省第12回「M-1グランプリ2025」は2026年1月20日(火)更新予定です。お楽しみに!!