新型コロナウイルスの感染拡大による自粛が続き、子どもや大人の運動不足が深刻な問題になっているなか、オンラインによる豊富なトレーニングメニュー『IWA ONLINE ACADEMY』が話題となっています。そこでフリーアナウンサーの新保友映さんが、『IWA ACADEMY』のチーフディレクターであり、多くのメジャーリーガーをサポートする木村匡宏さんに、その目的と反響について話を聞きました!
体はもちろん心の健康の維持も大切
新保 東京四ツ谷のスポーツ施設『IWA ACADEMY』も、緊急事態宣言が発令された4月8日から営業自粛に入りましたね。その後4月13日から、zoomを使った小学生・中高生向け無料オンライントレーニングクラスを開設しました。その経緯を教えてください。
木村トレーナー(以下、木村トレ) まず弊社の代表に「国が緊急事態宣言を出し、皆さん家にいてくださいという中で、企業として、外出自粛や在宅をきちんと促すようにするのも、一企業の使命だと思う」という考えがありました。そして、我々“IWA ACADEMYのトレーナー”という立場で、どういう社会貢献ができるかということを考えた時、運動の提供、体の健康や心・気持ちの健康を保てるようにするということが出てきました。以前までは、子どもたちやスポーツをする方々と常に施設で会えたのにそれができなくなってしまい、「どういう風に過ごしているか」という心配や、「会いたい」と思う気持ちがたくさん湧いてきて、自分自身も、「仕事や誰かの夢を叶えるために行動する」など、目標に向かってやっていくってとても大切なんだなということを実感したんです。
新保 外出自粛期間に入り、今まで当たり前だった人と人とのかかわりができなくなったという部分は、私たちにとって影響が大きいですよね…
木村トレ そうなんです。“自粛”という経験したことのない状況下で、僕自身もなんとなく不安な気持ちが続くような感覚があったんですね。それで、昔からお付き合いのある心理学の先生に聞いてみたら、「人は、生きるためには何らかの刺激がないといけない」という話を聞くことができました。それを心理学では「ストローク」=「存在を認める行為」と表現するそうです。例えば、人同士が会って、「ようっ元気? 頑張ってる?」みたいな挨拶など、人との交流が刺激となって、自分の存在や価値を認めることができるそうなんですね。要は、「心にも栄養が必要なんだ」ということでした。自粛になるとこういう機会が、非常に減ってしまうので、やはり、我々が何らかの形でアカデミーに来てくれてる方達へ関わり続けたい、その機会を作ることこそ大切なんだということを再認識しました。