成長することでまだまだ踏ん張れる!

アイドルとしての活動を続けていくために自分でチョイスしたアメフラっシへの参加。そこにはいままで避けて通ってきた課題がドーンと山積されていた。

ちょっと面白いのは市川優月の「アイドル観」だ。

「私、アイドルを『仕事』だとは思えないんですよ。プロ意識がないとか、そういうことではないんです。一応、芸能界にいる人間として、気をつけなくてはいけないところはちゃんと意識してます。

ただ、私って飽きっぽいから、決められたことをやる、なにかに縛られながらやる、となると、続かないんですね(苦笑)。だから『アイドル=仕事』と考えたら、続かないんじゃないかなって思うんですよ。

だから自分にとってアイドルというのは『私が好きなこと』なんです

そういった考え方も、改めて歌と向き合うことで徐々に変わりつつある。

「やっぱりね、他のメンバーがみんな歌うまいから、私ひとりがグループに迷惑をかけるわけにはいかないなって。

もちろん、そんなすぐに全部、こなせるほど甘いもんじゃないってことはわかってます。いままで自分から避けてきたことでもあるので……。だけど、過去の自分を見ていると、今の自分って、確実に成長しているのがわかるんですよ。まぁ、他のメンバーもすごく成長しているから、なかなか目立たないんですけど(笑)。成長しているのがわかると『ここで頑張れば、まだまだ伸びる!』って思えるし、踏ん張ることができる。いまは本当にその真っ最中ですね」

歌唱については“鬼軍曹”の異名で知られるMARICO先生がアメフラっシを指導してくれているので、厳しいながらも、個々の特性にあった的確なアドバイスがもらえる。こういう部分ではメンバーの人数が減った分、より手厚い指導を受けられるようになった、と考えたら大きなメリットでもある。

まさにいま、市川優月はアイドルとして「踏ん張っている」最中だ。

あまり表には出さないので伝わりにくいかもしれないが、おそらく裏では涙を流しながら、歌のレッスンに励んでいるはず(なぜ表には出さないのか? その理由については次回、本人の口から明かされる)。ただ「私の好きなこと」をやる、という感覚だけでは活動を続けていくことができない、ということは本人もわかっている。

なぜならば市川優月はソロアイドルではなく、アイドルグループの一員だから。

「私の好きなこと」よりも「私たちが目指すこと」のほうが当然、優先されるし、そのためにも歌と真正面から向き合わなくてはならない。