常に周りへの視野や感謝を忘れない考える視野の広さ

けっして順風満帆ではなかった鈴木萌花のアイドル生活。だが、その歌唱力は早くから注目され、栗本柚希とのユニット『栗もえか』ではさまざまな音楽イベントに出演し、CS放送・フジテレビNEXTの『坂崎幸之助のももいろフォーク村』では、錚々たる面々と共演(なんと和田アキ子さんと一緒に歌ったことも!)。ももクロの冠番組に出演していたことで、モノノフのあいだでも「歌のうまい子」として認知度は高かった。

「本当に恵まれていましたよね。なかなかできない経験をたくさんさせていただいて。だから、そういう番組でお世話になったスタッフさんたちにも、しっかりと恩返しがしたいんですよ、私」

小島はなはインタビューで「私がお家に遊びに行っているのに萌花はギターの練習をしていた」と、日々の鍛錬を怠らない姿に感銘すら覚えていたが、それについて鈴木萌花はちょっとはにかみながら、こう答えた。

「そう思ってもらえたのはありがたいですけど、本当は違うんですよ。私、まだまだ自分に自信がないから、本番が近づいてくると、家でもしっかり練習しておかないと不安なんですよ(苦笑)。歌姫とか言われても『えーっ、本当なのかなぁ~』みたいな。だから、せっかくはなちゃんが遊びにきてくれたのに、ひたすらギターの練習をしちゃって……。

本当は最年長として、もっとお姉さんっぽいところを見せなくちゃいけないんでしょうけど、全然、そういう部分はないですねぇ~(笑)。3B juniorのときから仲良しなので、はなは私だけじゃなくて、みんなにとって話しやすい存在なんですよね。そこにいてくれるだけで、グループ全体の雰囲気が良くなる。だから、本当にいてくれなくてはいけない存在なんですよ」

自分について語っていたはずが、いつのまにかメンバー評に変わっていた。このあたり、最年長としてグループを冷静に俯瞰(ふかん)で見ている証拠でもある。次回は愛来のこと、市川優月のこと、そして2020年からのアメフラっシのこと。もちろん、鈴木萌花についても、静かに且つ熱く語ってくれる。

〇アメフラっシ/グロウアップ・マイ・ハート体操
〇アメフラっシ・テレワークライブVol.2
〇〇アメフラっシ・テレワークライブVol.1

【連載16回目の追記】
鈴木萌花のことについて聞いているのに、いつしか彼女はメンバーのこと、家族やスタッフのこと、そしてファンのことを語り出す。メンバー最年長の自覚と応援してくれる周りの人たちへの感謝の想い――そのキュートな顔の奥には強い決意があるのだ。

 『毎週アメフラっシ!』は次回5/26(火)更新予定です、お楽しみに。